倉庫とは
生産者から消費者へ、メーカーから小売りへと様々なモノを届ける物流は、私達の生活や現代の経済活動にはなくてはならないものです。倉庫とは、商品が生産者から消費者の手に渡るまでの物流過程のうち、在庫の一時保管や配送を行う施設を言います。倉庫の主なサービスは単に商品を預かるだけではなく入庫・保管・流通加工・出庫といった内容が主なものです。
倉庫はかつては商品の貯蔵、保管のみを目的とした「倉庫」を指していましたが現在ではシステム化され、より効率的でより効果的な在庫管理や商品の管理、配送など多岐にわたるサービスを提供しています。また、事業用地の有効活用などにより貸倉庫業を行う企業も増えています。
災害に強い立地で安心・安全な保管
東日本大震災を契機として、特に首都直下地震に備えた、首都機能の分散化やバックアップ機能の構築など、災害時のリスク対策が非常に大きな課題となっています。 群馬県は、地震や台風など自然災害が比較的少なく、工場や物流拠点をはじめとする様々な産業施設の立地に有利な条件を備えています。 東京圏などにおける大震災発生時の本社機能やデータセンターなどのバックアップ拠点・また物流拠点としても群馬県は最適です。
選び方
倉庫を選ぶとき、どのようなことに気を付けて会社を選べばいいのでしょうか。倉庫がたくさんあり、そして、様々なサービスがあるからこそニーズに合った会社を選ぶことが重要です。商品などを管理する倉庫を誤ると、大きなクレームや、損害賠償を発生させることになってしまう事もあります。ここでは、倉庫を選ぶときのポイントとその理由についてご紹介します。
3つのポイント
倉庫を選ぶ時に最も重要なポイントは大きく3点に分けられます。
1. 立地
物流拠点の立地や物流ルートとの位置関係、立地は非常に重要なファクターです。生産地(仕入地)に近い・消費地に近いなど、条件が満たされていなければ、実際に使用した際に損失が出たり作業効率の低下を招きかねません。
2. サービス内容
倉庫会社のサービス内容も重要なファクターです。温湿度管理や防虫対策など、保管するものによって必要なサービスはマチマチです。倉庫を借りるコストをかけて保管するのですから、保管時にダメージを受けるようでは意味がありません。サービス内容を精査し、実績なども考慮に入れるとよいでしょう。
3. コスト
物流コストの70〜80%は保管と配送コストです。長期間そのコストを定期的に支払っていくという視点を持ってしっかりと費用面の条件を見極めるようにしましょう。
場所とサービス、そしてコストという3つの基本的なポイントに関して、できるだけ妥協せずに契約できる倉庫がベストといえます。
保管する製品の特長
どのようなものを保管するのかは非常に重要な要素です。倉庫に保管される、代表的なものをご紹介します。
家電製品・機械類
電化製品や機械類を保管する場合、スペースと湿気、倉庫からの物の出し入れのし易さがポイントとなります。大型の電化製品を保管する場合は、十分なスペースと広い入口が必要になります。また、倉庫内の湿気で電子部品にダメージが出ないように注意する必要があります。
食品
加工済みの冷凍食品やチルド製品を保管する場合は、冷凍や冷蔵の倉庫があるかは当然重要ですが、もうひとつのポイントは倉庫内の位置によって温度に差が出ていないかという点です。
倉庫の出入り口付近と奥側で大きな温度の差がある倉庫は食品の保管には向いていません。鮮魚や野菜などの生ものを保管する場合は、水やほこりで倉庫内が汚れる可能性があります。そのような使用をしても問題がない倉庫であるかも確認する必要があります。
アパレル
アパレル商品は商品によって、畳めないもの・日焼け・色落ちがしやすいものもあるため、検品や保管方法にも十分に注意が必要がです。さらに洋服やバッグ、アクセサリーを保管する場合には、湿度と防虫対策が必要です。しっかりと防虫対策ができる倉庫か否かは非常に重要です。防虫対策ができていなければ、保管していたものが売り物にならなくなってしまうことも考えられます。また、洋服はもちろんアクセサリー類にとって湿気は大敵です。アクセサリーの金属部分がさびてしまったり、バッグが湿気で型崩れしたりする可能性があります。湿気のない良好な環境の倉庫であるかも製品を安全に保管・管理する上で重要です。
面積と今後の展望
倉庫を選ぶとき、 "今保管したいものが収納できるか" は当然考慮しますが、重要なのは今のことだけでなく今後の展望を見据えたうえで広さを確保できるかという点です。
十分な面積を確保できるか
保管するものの量が多い場合や大型のものを保管する場合は、広い倉庫スペースが必要になります。 "十分な面積を確保できるか" そして、ゆとりをもって収納できるかという点も重要な要素と言えます。
倉庫の容量だけを見て、理論上収納可能でも、実際にものを入れてみたら予定通りにいかなかった…ということにならないようにしっかりとサイズや量の確認をする必要があります。
スペースの拡大や縮小ができるか
倉庫の面積に関して非常に重要なのが今後の展望です。今、保管したいものをしっかりと保管できるかはもちろん大切です。そしてそれだけではなく、今後、 "スペースを拡大するのか縮小するのか" その場合、対応可能かなど今後の展望をしっかりと見据えて倉庫を選ぶ必要があります。今のことだけを考えて倉庫を選んでしまうと、事業拡大や販路の拡大、売り上げの増加などに倉庫が対応できないというトラブルが起こることが予測されます。
保管するものの量
倉庫に保管するものによっては、安定した量が確保できるものと保管する量が時期によって変化する場合があります。倉庫のなかにはたとえひとつでも保管できるという会社もあります。保管するものの特性を考えて、季節による保管量の変動や、生産の条件による保管量の変動にも対応できるかを考慮する必要があります。